過去の雑誌記事

 これまで主にSNSで発信していたカフェバグダッド氏は2023年8月6日、ついに一般のメディアから「中東コラムニスト」としてデビューします。

 

www.dailyshincho.jp

 

 しかし、実はカフェバグダッド氏は中東コラムニストデビュー以前から何度かメディアで執筆しており、ブログやツイッターでそれを告知していました。

 

 告知は最も新しいですが、noteより

 

note.com

 これによると、カフェバグダッド氏は主に読売新聞で映画関連の記事を執筆していたようですが、中に二つ読売新聞の記事ではないものがあります。「青いカフタンの仕立て屋」のパンフレットと、「アジアウェーブ」の記事です。今回は後者に注目したいと思います。

 

パレスチナ映画「三つの宝石の物語」(ミシェル・クレイフィ―監督)レビュー(1999年3月号、「アジアウェーブ」)

 

 「アジアウェーブ」1999年3月号「三つの宝石の物語」レビューを見てみましょう。

 

 

 …おや?

 そこに載っているのは「カフェバグダッド」ではなく実名らしき日本人名…。

 これは、どういうことなのでしょう?

 

 次に、昔のブログから。

 

cafebaghdad2.hatenablog.com

 

 中央公論社「サダムの時代」は、三人の著者による本ですが、カフェバグダッド氏によると「カフェバグダッド関係者が関わった」とのことです。

 

7月1日発売の「週刊文春」(7月8日号)で、ジャーナリスト立花隆氏が、連載中の「私の読書日記」で、カフェ バグダッド関係者が関わったイラク本「サダムの時代」を紹介している。この本の主人公の一人、反体制作家のシャウキー・カリーム氏(写真)とは、バグダッドで会った。

 

 「関係者が関わった」とは?

 

 「カフェバグダッド」は「任意の民間団体」で「いろいろと手伝ってくださる人はいるが、基本1人でやっている」とのことなので、その手伝っている人が関わったというふうに読めます。資料か何かの面で協力したか、編集関係なのでしょうか。

 ところが著者紹介によると、三人の著者のうちの一人が、さきに挙げたアジアウェーブの記事と同じ名前、出身地は岩手県

 カフェバグダッド氏も岩手県出身です。

 ということは…?

 

 再び、ブログから。

cafebaghdad2.hatenablog.com

 

8日発売の日本外交・国際関係が専門の月刊誌「外交フォーラム」8月号に、イランについてのエッセイを寄稿しました。ご笑覧ください。

 

 「外交フォーラム」2009年8月号を見ると、「巻頭随筆 謙譲の国の騒乱」というイランについてのエッセイが載っています。どうやらこれがカフェバグダッド氏が書いた記事のようです。


 執筆者の名前はやはり「カフェバグダッド」ではなく、アジアウェーブの映画レビューと同じ人物です。しかも勤務先の名前と役職も載っています。

 さらに、共著として「サダムの時代」が出ています。

 うーん、これはどう見ても…そういうことですよね…?

 

 最後に、ツイッターから。

 

 

私も恥を重ねてきましたが、最終号に書かせてもらったのは僥倖でした。

 

20年後のなんとか・・・っていう特集記事はありませんか?

 

 「フォーサイト」の最終号、2010年4月号には「これからの20年」という特集があります。これが「20年後のなんとか」だと思われます。カフェバグダッド氏が何についての記事を執筆したのかはツイートには書いていなかったので、特集の中をじっくり探したところ、その中の「次の20年の20人」というページに、これまで共通して出てきた名前を発見しました。肩書きも同じです。

 

 

 まあとっくにバレバレなんですが、どう見てもこの執筆者=カフェバグダッド氏、ですね。

 というわけで、カフェバグダッド氏本人の発信による情報をたどってみたら、なぜか本名と勤務先が判明してしまいました。

 

 カフェバグダッド氏はnoteで、個人情報について触れたツイートに対して怒りを表明しています。

 

note.com

 

そうした中、取り巻きのひとりが、私の個人情報の暴露という卑劣な手法をおこなっていたことが新たに判明した。どこまで卑怯な人たちなんだろうか。

 

いずれにしても、これは、事実上の脅迫といえるだろう。個人情報を拡散して、私を心理的に追い詰めようと考えたのだろうか。どこまでも卑劣だ。さらに、これをリツイートしたり、いいねを押している人たちもこの卑劣行為に加担していることになる。いずれにしても、即刻、ツイートの消去を求めたい。

 

 しかしアジアウェーブ、サダムの時代、外交フォーラム、フォーサイト、どれも「カフェバグダッド」名義のものはなく実名で、しかも詳細な経歴が書いてあるものもあります。全て、カフェバグダット氏本人が公表した情報によって知ることができます。雑誌そのものを入手することは困難ですが、ネットで検索すると目次と著者名くらいなら見ることができます。

 

 自ら仕事を宣伝しておいて、「個人情報を暴露された!」というのはちょっと無理があると言わざるを得ません。

 

 そもそも、カフェバグダッド氏が非難していた人たちはなぜ個人情報を知っていたのですか?ご自分で公開していたからではないですか?

 

 まあファンと知り合いに囲まれて楽しくカフェバグダッド活動をしていた(当時のことは知らないので推測です)時期であれば自分から言う分にはオッケーだったのでしょう。他人から言及されるにしても「カフェバグダッドさんは◯◯社で◯◯やってたそうです。経歴にふさわしい鋭い観察眼、綿密な調査、正確さにはいつも感心します」みたいな内容だったら怒らなかったと思います。

 

 ◯◯社で◯◯という役職だったというのは、コラムニストをする上で強力なセールスポイントになりそうな気がするし、一般的に見て尊敬や憧れを持たれる経歴だと思います。しかしカフェバグダッド氏はなぜか過去の経歴を公表したくないようです。経歴を利用せず己の力のみで勝負するつもりなのか、コラムニストの仕事より文学フリマ等の活動のほうに力を入れたいのか、あるいは公表したくない理由があるのか。

 ともあれ、カフェバグダッド氏の中東コラムニストとしての活動に今後も期待したいと思います。

 

 単著はいつ出ますか?

 

※11/11、引用を追加